自己破産とは、現在ある借金が全て免除される法的措置です。債務者が自分の全財産で借金を返済することが不可能になった場合(支払不能)に、生活必需品などを除いた財産を現金化して返済にあてる代わりに、残こりの借金については責任を免除(免責)してもらう手続です。財産には現金や土地、預金残高のように現在手にしているものばかりでなく、退職金(予定額の場合は1/8)、生命保険の解約返戻金のように、将来的に手にする予定のものも含まれてきます。その資産の内、裁判所が資産と判断するものを全て現金化し、債権者に平等に分配するのが破産手続ですが、生活に必要な家財道具や給与等の生活費や時価20万円以下の財産は自由財産として、基本的には守ることができます。
財産のない場合は同時廃止し免責の申し立てを行って全額免除してもらう場合があります。
自己破産は、債務者に一定の財産があるかないかで、破産申立後の手続が同時廃止事件と管財人事件の2種類に分かれます。財産がある場合、裁判所が破産財団を形成した上で、資産を管理する人(管財人)を選任し、その調査、換価、分配を行います。
しかし、財産の無い人は、その必要が無いので、「破産財団を形成し同時に廃止する」清算手続きを省略して、免責の申し立てを行って全額免除してもらう法的措置です。
自己破産の特徴
- 職場や家族には知られずに解決でき迷惑はかからない。
- 法律で守られ債権者は取り立て行為ができなくなるので安心。
- 破産免責手続きが終了すると借金はゼロになります。
- 裁判所へ申し立てをしたら毎月の支払いが止まります。
- 支払いをしてはいけません。
- 自己破産をしたからといって、選挙権がなくなるとか、戸籍や住民票に記載される事はありません。
- パスポート・車の免許は取得可能です。
- すべての借金から開放され、安定した生活を取り戻せる。
自己破産のメリット
1:免責
自己破産の最大のメリットとして、全ての債務について、免責を受けられる(借金がチャラになる)というものがあります。従って、自己破産をすれば、その後の返済は不要になります(例外はあります)。ただし、自己破産後も、「あの人には迷惑をかけられないので、どうしても返済したい。」というのであれば、勝手に返済しても構いません(自然債務といいます)。しかも、特定の債務のみ返済してもかまいません。
2:強制執行の失効
免責に加えて、自己破産の申立をすることによって、給与等に対する差押、仮差押等はされなくなります。また、すでにされていた差押、仮差押等は失効します(破産法42条)。
従って、借金をする際に公正証書を作成してしまった方、裁判で負けて判決を取られている方などは、自己破産の申立をするメリットが大きいです。
自己破産のデメリット?
1:資格制限
自己破産申立から免責を受けるまでの間(約3ヶ月程度です)、一定の資格制限があります。たとえば、保険会社の外交員になれない、宅建主任者になれない、弁護士になれないといった資格制限があります。ただし、免責後は資格制限はなくなりますので、これらの不自由は一定期間のものに過ぎません。また、新会社法が施行されたので、会社の取締役になれないという資格制限はなくなりました。
2:戸籍について
誤解なさっている方が多いのですが、破産・免責の事実は、戸籍には記載されません。
3:選挙権について
この点も誤解されているのですが、破産・免責の事実は、選挙権には何の影響もありません。
4:解雇・退職について
破産・免責の事実を他人に知られることは極めてまれです。自分から言わなければ、普通は知られません。仮に、自己破産及び免責の事実を会社に知られても、それを理由に解雇されることはありません。
5:家族について
当人が自己破産し、免責されることは、配偶者・親・子等の親族には、何らの影響もありません。
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